「専門領域だけに強みでは顧客価値のあるシステムを提供できない」危機感から分野別に分かれていたSEを束ねた組織で目指すもの――内田洋行 白方昭夫氏、河合剛史氏

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専門特化した領域だけではお客様のニーズに応えられない
――今年の7月に、御社のSEを集約した新組織を設立したとうかがいました。その理由を教えていただけますか。
白方昭夫氏(以下、白方):当社は規模の割に幅広い分野を手掛けており、多様なSEがいます。その力を有効に生かすためです。これまでにも、社内のSEを集約してきたのですが、民間企業向けにERPパッケージソフトの導入をサポートするSEが営業事業部に所属していたのです。今回の改変では彼ら・彼女らの組織も統合しました。また、SE企画管理部という部署も新設しました。単にSEを集めるだけでなく、有効に結合してさらに力を発揮するための仕組みを構築し、グループも含め拡大を図る役割を持った組織です。
内田洋行のSE組織の統合――以前はSEは集まっていなかったのですか。
白方:かつては所属する事業部門が異なっていました。それぞれの営業部門の中にSEが所属する形をとっていました。営業部門単位で事業を推進する上では、一緒にいるほうが効率が良かったからです。また、SEのサポートサービスが今ほど重要な位置づけになっていなかった分野では、ハードウェアなどのモノを収めることの付随作業に近い形でやっていたからかもしれません。そういう生い立ちでSEが分散し……(中略)…… 内田洋行は、売上の6割をICT関連事業、4割をオフィスや学校設備の環境構築事業としてきた商社である。